2014年9月27日土曜日

山に天降った六部の人々(10)

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 《考古学&古代史の諸問題》 
 《参考:年表・資料》
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 ※出典:新羅概史

 「卵生型神話」

 神話の類型的特長として、

 北方民族は「日光感精型神話」、

 南方民族は「卵生型神話」を持っているとされるが、

 「卵を割って男児を得た」とする蘿井伝説は

 南方系の卵生型神話に分類される。

 ただし、日本の「記紀」神話と同様に下記のように、

 朝鮮諸国は『盤古神話』の影響を受けた結果として

 卵生型神話が創作された可能性も考えられ、

 実際の古伝承では、卵生型神話であったか否かは不明。


 『朝鮮の開闢神話』

 遠い昔、天と地は互いに混じり合っていたが、

 やがて天と地が離れると、

 天からは青い露が降り、地からは黒い霧が湧き出し、

 その露と霧が合水して万物が生じた。

 巨大な天皇鶏が頭をもたげ、

 地皇鶏が翼を広げ、

 人皇鶏が尾を振って朝を告げるような鳴き声をあげると、

 闇は払われ、天地開闢となった。

 この神話では渾沌宇宙を象徴する鶏子(とりこ)は登場せず、

 三皇の名を冠した鶏だけが登場する。

 従って、南方系の卵生神話というより、

 その類似性から考え、

 朝鮮半島に道教が伝わってからの創作で、

 三皇鶏は鳥をトーテムとする高句麗の影響とも思える。

 南朝の宋と通交していた高句麗の朝貢使が

 宋から「述異記」を持ち帰ったとすれば、

 盤古神話との関連性も理解できる。
 「ヒョウタン」

 瓢箪(ひょうたん)は瓜科の一年草、ユウガオの変種で、

 果実から干瓢(かんぴょう)を製する。

 瓢、瓠、葫蘆(ひさご、ふくべ)とも表記される(『広辞苑』)。

 神聖な植物と考えられていたのか、世界中の神話に登場する。

 中国式の星座では北極星を天帝の宮殿とし、

 その附近にある天帝の果樹園を「瓠瓜」と称している。

 三国遺事は

 「瓠を朴という。そこで姓を朴とした」とするが、

 現代漢語では、

 瓠(hu)はユウガオ、葫(hu)と瓢(piao)が瓢箪を意味している。

 朴は多音字で(piao、po、pu)の三音があるが、

 瓢(piao)とは同音声である。

 従って、瓠ではなく、瓢を朴と呼んでいたとも思えるが、

 おそらく古代の韓訓では、瓠と瓢は同一音だったのだろう。


 『洪水伝説』チワン族(壯族)

 二人の兄妹が幼い頃、雷神を助け、

 雷神が御礼にくれた御守を二人で土に埋めた。

 やがてそれは大木となり、大きな葫蘆(ひょうたん)が実った。

 あるとき世界に大洪水が発生し、地上の人類は滅亡したが、

 二人だけは瓢箪の中に逃れて危難を免れた。

 そこで、兄は瓢箪を意味する「伏羲」と名乗った。

 二人が成人すると、伏羲は妹の女媧に結婚を申し込んだ。

 妹は断りかねて

 「私を追いかけて捕まえることができたら結婚しましょう」と応えた。

 二人は大木の周りを走り回ったが、妹に追いつけなかった。

 そこで伏羲は立ち止まり、逆に廻って妹を捕まえた。

 こうして二人は結婚し、妹は出産した。

 だが、妹が生み落としたのは肉塊だった。

 不思議に思い、それを切り刻んで紙に包み、天界に行こうとすると、

 風が吹き、紙は破れて、微塵切りの肉が飛び散り、

 それらが人間になった。

 こうして二人は人類の始祖となった。


 『洪水神話』朝鮮

 昔、大洪水が起り、世界は水底に沈んでしまった。

 ただ一組の兄妹が高い山に流れ着いて生き延びたが、

 洪水が治まって山を降りると、

 二人の他に誰一人として生き残っていない。

 このままでは人間は絶えてしまう。

 だが、実の兄妹で結婚するわけにはいかない。

 二人は悩んだ末に、もし奇跡が起ったら、

 それは神様が兄妹の結婚を許す意志を示すものと考え、

 二人は向かい合った二つの山に登り、

 兄は石臼の凹凸の凸の半分を、

 妹は石臼の凹の半分を転がした。

 すると、石臼は人が手で合わせたかのように見事に合体した。

 さらに二人は青い松葉で作った毬に火を灯した。

 二つの山から煙が立ち昇ったが、

 その二条の煙が不思議にも空中で交わって一筋の煙になった。

 これを見て兄妹は結婚することを決め、子供を産んだ。

 今この世にある人間は、この兄妹の子孫である。

 三皇の伏羲と女媧(じょか)は盤古神話と同様、

 中華では極めて有名な神話で、

 蘿井伝説は、朴(赫居世)を

 伏羲に重複させて創作したことを思わせる。

 また、文末の赫居世の遺体が分断されて大地に降下してくるのも、

 女媧の産んだ人類の種となる肉塊をイメージしているのかもしれない。


 「斯羅、斯盧」

 水野祐氏によると

 「新羅の古称は斯羅・斯盧・新良であり、

  更にその元の名は斯(し)であった。

  羅は国土の意である」とのこと。

《参考》

 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 
 

 
 牛頭を象った神社建築の棟飾部

 本生図と踊子像のある石柱

 Tell Arpachiyah (Iraq) 
 Tell Arpachiyah (Iraq)     
 ハラフ期の土器について
 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿
 牛頭を象った神社建築の棟飾部
 神社のルーツ
 鳥居のルーツ

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